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win/lose

2007.12.02

win-winという言葉を、アメリカかぶれなビジネス人は良く言う。どうもこれが好きになれなくて、なんでかなあと前から疑問に思っていた。

winというのは日本語に翻訳すると「勝ち」だけど、日本語にするとちょっと感じが違う。英語でいうところのdefeat(打ち負かす)のイメージがある。

しかしアメリカ人はwinをあまりによく使う。国民性かもしれないけど、この単語には良い印象しかないのかもしれない。
英英辞典(Longman)を引くと、

1: competition/race
2: prize
3: get/achive
4: make someone win something

などがあるので、日本語の「勝ち・勝利」より幅広い意味がありそう。特にこの3,4番が特徴かもしれないなあ。「うまくいく」という印象があるのかなあ。

個人的に、勝負ごとが嫌いだってのもあるけど、「勝つ」イコール誰かを負かすことなのだという気持ちから離れられない。情けないことに「勝つ」ことが良い心地がしない。みんながwinということはあり得ない。

代わりに日本語で言い表現としては、win-winという言葉を「みんなが幸せになれる」という表現かなあと思う。

 
自分は弱い日本人だなあっておもう。

17:27 [Comment:2]

comment

now Mail 2007.12.24-01:49 Edit

 はじめまして。非常に含蓄のある言葉に感銘を受け
ました。
 実際、馬鹿の一つ覚えでWin-Winとか結論で言われ
るとその場でプレゼンのスクリーン破ったろうかに
なります。その手のプレゼンで酷いのになるとその
プロセスに関しての提案が無いのにwin-winとか言う
からな。以前社内の方針説明で、仕事の
アウトソースと人員削減の説明した後に
win-winと”Staff everything Happy!"とか
抜かしたアホが居たからなあ。
 
> みんながwinということはあり得ない。
 これが、判ってるなら軋轢も起きないんですが。
これが行き過ぎると、自分が負けたということを
回避するために責任転嫁と失敗を認めないと言う
無責任が横行するんですは。
 
 ただ、私は非常に楽天的で甘いので100%と100%
の満足はないけど70%、70%ずつならありえるんじゃ
無いのって感じなんですけど。それだと、満足出来
ない人ってのがいるから始末に負えんのですが。

ko-wa 2008.01.14-16:59 Edit

こんにちは。恥ずかしながら私はビジネスの世界に身を置いたことがなくて、実社会の厳しさを知らなかったりします。
このエントリーの本質は、winという単語の英語での元の意味と、日本人が感じることの違い、そしてそれを分かった上でちゃんと使う人と、間違ったまま使う人の違い、です。
物珍しいカタカナ言葉などを使うとき、ちゃんと定義したり互いに意味が分かった上で使うのならいいのですが、必ずしもそうなっているとは思えません。
ましてや、相手がよく分からないことを見越して、ハッタリのように言葉を使うのは最悪です。