金魚のシボリカスのナガタニさんの絵がいいなあーと思うのでまねをしてみた。(だから律子)
いわゆるアニメ塗りなのだけど、精度の高い線画、完全に閉じた面、正確な明暗コントラストの色塗り。絵に説得力があるというか。とてもシンプルなだけに、力強い。(んで絵も内容もかわいいから、文句付けようがないんだな)
アニメ塗りというと、手抜きの代名詞的と取られることもあるけど、実はとても画力が問われる塗り方だと思う。3Dグラフィックのtoon-shaderとかを見ると、2~3段階の階調だけでもかなりリアルな表現になるのだし。
絵・色塗りの練習という点でも、アニメ塗り絵は効果的なんじゃないかと思う。階調表現で描けば、塗り面の色輝度の試行錯誤がしやすいし、階調のエッジをごまかせないから、塗り分けるポイントを意識せざる得ない。漫然と色を塗るのとは異なり、どこを境目に、どんなコントラストで何色を置いたのかが記憶に残る。
そういうトレーニングを積んだ上で、水彩なり、厚塗りなりに挑戦すればそれなりに色をうまく塗れるようになるんじゃないかなあと思う。
もちろん、絵を描いたり色を塗ったりするときに、その技巧的なことに意識がとらわれているようでは、絵は描けないんだろうなあとも思う。これは私が線画に対して思うことなんだけど、デッサン力とか描画速度とかがなぜ必要なのかというと、絵をイメージしたときに、できるだけ絵を描く行為そのものには無意識でいられる必要があるから。すると意識は絵をイメージすることに集中できるし、短い時間で絵が完成するのならイメージは一貫しやすくて、思った通りの絵が描ける。
などとあれこれ考えることは得意なのだけど、最大の問題は絵を描くときに色を塗りたいと思わないことなので、表題の件に帰着するわけです。
作者の手の動きとかが感じられる、鉛筆画、ペン画の方が好きなんだろうなあ。
黒い猫 2007.06.19-22:22 Edit
律子の絵ですが、何か微妙な違和感が...