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カラーの線画をどうするか

2007.03.12

カラーイラストを描くとき、特に本の表紙のように、ある程度の解像度が必要なときは、まず紙に線画を描いてそれをスキャンして色を塗ってます。

タブレットでもある程度の線画は描けるのですが、どうにも限界があるようで、紙に描くと明らかに自分の能力以上の絵が描ける感じがするのです。
紙がよい理由としては、

  • 全体を見ながら部分を描ける   (ディスプレイの解像度の問題)
  • 素早いストロークでもペン先を見失うことがない   (ディスプレイの応答速度、リフレッシュレートの問題)
  • ペンを長く持ったり短く持ったり角度を変えたり自由自在にできる   (タブレットペンの形状の問題+私の馴れの問題)

あたりだろうか。

というわけで紙に下絵を描くのですが、これが最近デメリットに感じられて仕方ないのだ。色塗りを意識するようになってからなのと、コミスタでのペン入れに馴れたから、というのが理由かもしれない。

色塗りの準備として線画、つまり原画はクリンナップが重要で、
たとえば物体面は線で閉じている必要がある。
(水彩っぽく紙の白を生かした塗りなら閉じて無くてもいいみたいだけど、自分の下手さをボカシでごまかすような手段になりがちだし、水彩絵って、なんか古くさい感じであまり好みでない)
いいかげんな線は極力省き、シンプルで的確な線だけにしたほうが良いらしい。こんなの当たり前すぎて、オマエなんか何年CG描いているんだって言われそうだけど色塗りやって来た回数考えると自分はまだまだ初心者そのものだからなー。

と思って最近は丁寧にクリンナップしようとするのだけど、紙の上ではこういう作業は辛く、線が死んでしまうこともザラ。

また、コミスタでペン入れをするようになって、線画をクリンナップするような作業はPC上のほうがなにかと便利(undoや消しやレイヤー処理)だというのが体でわかってきた。

で、これまでの作業工程を振り返ると、紙で線画、PCで色塗り、と完全に作業工程を段階に分けていたのに問題がありそう。線画は線画で完全に完成させなければならず、色塗りの作業に入ったら一切線画をいじることが出来ない。だから線画を描くときは必要以上に気を遣わなければならず、辛い。さらに、色を塗ると線画のミスに気づくことが多く直したいと思うのだけどもう遅い。鉛筆線とかは独特のタッチやテクスチャがあり、PC上(というかphotoshop)で再現が難しい。かといって元の紙の線画にもどろうにも、あるていど色を塗ったやつを参照しながら線画を修正したいし。

このへんをゆるやかに試行錯誤できるようにすれば、苦痛を避けて、楽しみながら上達できるような気がするなあ。

ラフ絵ぐらいまで紙でやって、クリンナップあたりからPC上でやるといいのかな。saiとかpainterとかで、下絵から完成までをできるようになれば一番なのは承知の上だけど、

それはたぶん無理だろうなあ。

そもそも自分の理想とする絵が定まってないのが問題かな。
理想があったとしても、n現実的に作業効率や気楽さを高めるのも重要だろうし・・。

20:31 [Comment:2]

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あさたな URL 2007.03.14-19:55 Edit

 ご無沙汰しておりますが、いつも楽しく、興味深く拝見しております。
 全部PCでやっつけた方がいいのでは?という命題に対しては私も常日頃感じています。効率もコストもおそらく全部PCで出来た方がいいとは思ってはいるのですが、こーわさんの仰る紙のメリット(というかそれを裏返したPCでのデメリット)などに大きく縛られております。紙でも私はヘボヘボですけど(要精進)
 それより何より、『スキャン』という作業が非常に苦痛で、しかも難しい作業でたまらない気がします。スキャンしたら線が太る!とかゴミ取りが大変!とか、スキャナが嫌いでたまりません。中途半端に時間を使いますしね〜。きっと全部PCで出来た方がクオリティが維持できるはずですし、私もそうできるようになりたいと思ってます。
 とても興味あるお話でしたのでついお邪魔してしまいました。失礼いたしました。それでは〜。

こーわ 2007.03.15-02:23 Edit

あさたなさん、どもですー。

スキャンを効率化するためには「線画をきれいにする」につきるようです。それがクリンナップっていうことだとおもいます。私はトレースでペン入れをやるような感じになります。線が太るとか、明るさとかは、一度調整して、数値などをメモっておけば次からは機械的にできるようになりませんか~?。